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エコールーム​Echo room

 《エコールーム》は2人の女性が自分達の母について語り、世間から見た母親という役割と1人の女性としての母親について語ることによって母の存在について再考する実験的な映像作品である。今作は2人の女性が語っている映像を交互に見てもらった後に彼女らに語ってもらうという手法をとっている。

 この手法をとることにより、語ること/語りを聞くことによる共同体が形成されると考え、彼女らが日常的に感じている母という存在と彼女らの語り表れる母がどのように変化するのかを検証することを目指した。彼女らはそれぞれの語りを聞くこと、自身が語ることによって感情の波が激しくなっていたと言う。

 今作は声を通して表れる彼女らの「母」についての思いは映像を通した彼女らのやりとりだけでなく、彼女ら個人の内側で引き起こされている長い対話であり、短いテキストや言葉の意味だけでは収まらない葛藤が含まれている。その葛藤は彼女らが映像を通し郵便的にやりとりをすることで彼女らの間で響いていた。

2022 Movie | Adobe Premiere Pro

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